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肩こり治療の効果

  肩とは一般に、首から腕の付け根までを言いますが、医療現場では、後頚部・肩甲骨周辺・首から腕の付け根付近を指します。

 特に『肩関節痛以外の肩こり』に影響を与えるのは、肩甲骨周辺の筋肉になります。

 ちなみに、肩周辺の筋肉には、下記のように数多くあります。

     僧帽筋・広背筋・小菱形筋・大菱形筋・肩甲挙筋・大胸筋・小胸筋・鎖骨下筋・前鋸筋

     三角筋・棘上筋・棘下筋・小円筋・大円筋・肩甲下筋

 また、肩甲骨の状態は、他の骨と直接接触することなく、肩甲骨の表と裏に付着している多くの筋肉が、上下左右から引き合うことでバランスを維持しています。

しかし、仕事や私生活などで身体の冷えや過度の首・肩の使いすぎ(オーバーユース)により、上記の複数の筋肉のバランスを崩すことで、『肩こり』が生じていきます。

『肩が張る』、『肩が重い』、『首から肩にかけて固まったよう』というような症状が続くと、多くの場合は、下記のように進行していきます。

  ①筋肉の疲れ・過緊張 

  ②筋肉の血行不良による痛み

  ③運動障害

 よって、当治療院での『肩関節痛以外の肩こり』の治療方針は、上記を踏まえて、下記の点に着目して同時に治療を行うことで、治療後の患者さんの症状についての感じ方が、『何となく良くなったみたい?』ではなく、『治療前後を比較して、確実に改善している』といった結果を出すように、症状の改善に努めています。

  ◇痛みや疲労の部分のみの治療を行なうと筋肉のバランスを崩し、他の症状を誘発するので、肩全体の治療を行なう

  ◇鍼(はり)やお灸 ⇒ 痛みの軽減

  ◇鍼(はり)やお灸など ⇒ 血行不良の解消

  ◇ストレッチ

  ◇予防方法

 また、症状の軽減や症状の悪化の遅延を目的に、問診等により、生活指導のアドバイスを行なっています。

 

今、お腹が冷えていませんか?

7月も下旬に入り、まだまだ暑い日が続く時期です。

食生活においては、温かいものより冷えた飲食物を多く摂る傾向になります。

・・・・ということで、『自分のお臍(へそ)周辺を触ってみては?』

東洋医学では、弁証という診断基準に、身体の表面の『暖かさ』や『冷たさ』で判断する『寒熱』という項目があります。普段から、冷たい飲食物は控えるか、あるいは身体を温める食品と一緒に冷えた物を摂る事に心掛けると良いのですが、この季節になると、冷たいものを多く飲食してしまいます。その結果、下記の状態が起きます。

  【身体が冷える】 ⇒ 【胃腸の動きが悪くなる】 ⇒ 【免疫力が下がる】

 ⇒ 【下痢などの症状が出る】あるいは【病気になりやすい身体になる】

 このように、東洋医学では、 『身体の寒熱』は大事な診断基準となっています。

 鍼灸では、冷えた身体を温めるお灸『温灸』という治療法で、消化器系疾患や自律神経の改善などに用います。

 ご家庭でお腹の冷えを改善する場合は、使い捨てカイロで低温火傷に注意をしながら温めると良いですが、この時期には、使い捨てカイロが手に入らない場合は、下記の方法で温めると良いです。

①      濡れタオル(ハンカチなど)を軽く絞って、ビニール袋に入れます。

②      500~600Wであれば20~60秒程度の設定で、濡れタオルを電子レンジで温めます。

     ※自分の身体に合った火傷しない温度で使用してください。また、ビニール袋は電子レンジで使用できる物をお使い下さい。

 ③ 電子レンジから取り出したタオルはビニール袋から取り出さずに、さらにタオルやハンカチで覆(おお)って、冷えたお臍周辺に当てて身体を温めます。

 

 尚、下記の症状がある場合は、病院の診察をお勧めします。

   頑固な腹痛、血便、体重減少、全身の倦怠感、発熱を伴う下痢、嘔吐、脱水症状など

 

『最近、体調が悪いな~あ?』という方、お腹が冷えていませんか?

未病と病気の境目は・・・

 現代医学(西洋医学)での『病気』になる前の身体状態を、東洋医学では『未病』と呼んでいます。

 病院での『病気』とは、現代医学の『解剖学』、『生理学』、『病理学』、臨床における問診、触診などを考慮して、ある一定の条件を満たした状態を言います。

 しかし、身体の状態は人それぞれ感じ方が違いますので、必ずしも身体の不調を訴えても、現代医学では『病気』の治療を行なわないこともあります。

  東洋医学では、このような病院で『病気』ではない『未病』の治療も行ないます。

 病気の原因は、東洋医学では、身体の状態が「内因」、「外因」、「不内外因」という『病因』の影響を受けて起きていると考えます。

 健康の状態から『病因』に対して、身体が健康維持を出来なくなった時が、『未病と病気の境目』になります。

 尚、『内因』、『外因』、『不内外因』については、当治療院のブログ≪東洋医学とは・・・≫をご覧下さい。

 最近、『予防医学』という「健康増進」・「疾病予防」・「早期発見」・「早期治療」・「リハビリテーション」を目的とした考え方が、病院(現代医学)で取り入れられています。

 いわゆる『未病』の治療になります。

 鍼灸治療は、これら『未病の治療』も行ないます。

 これらについては、当治療院のホームページ『治療方針』の中の≪病気と免疫力と回復との関係(グラフ)≫をご覧になると解りやすいと思います。

東洋医学とは・・・

≪ 東洋医学とは・・・≫

 『陰陽・五行論』などの思想を元に、『四診』を用いた診断により、『鍼灸』・『按摩(あんま)』・『漢方薬』による数千年に及ぶ臨床データの積み重ねの医術です。

 

《 四診とは 》

  【望診】 ⇒ 視覚を通じて診察する方法

  【聞診】 ⇒ 聴覚・嗅覚を通じて診察する方法

  【問診】 ⇒ 問いかけを通じて診察する方法

  【切診】 ⇒ 触覚を通じて診察する方法

 

《 病因とは 》 ⇒ 『病気の原因』であり、東洋医学では、下記の3つ要素が病の元と考えられています。

  【内因】 ⇒ <七情(内傷)>過度の感情

  【外因】 ⇒ <六淫(外感)>自然界の気候の変化

  【不内外因】 ⇒ 飲食(量の過不足・質の偏り)・労倦(労働・休養・房事)・外傷・瘀血・痰濁

 

『急なれば即ちその標を治し、緩なれば即ちその本を治す』という言葉が、東洋医学ではあります。

【意味】   「標」は病気の表面的な事  ⇒  病状・症候

        「本」は病気の本質      ⇒  原因・病因

 症状のはげしい患者が苦痛に耐えられないとか、生命に関わる重篤な時などは、その症状『標』を優先的に治療し、症状はあっても日常生活に困ることがなく、急がなくても生命に別状がない時は、『本』を治療しなさいということです。

 ≪標治の場合は、『標』の治療が終わっても、『本』の問題は残っているのですから、その後本治をしなければ、また再発することになります。≫

    従って、【慢性的な病気を治す場合、『病を治すには必ず「本」を求む』という考え方が大変重要になります。】

 

《 東洋医学の治療方法として・・・ 》

【同病異治】  ⇒  同じような病気や症状でも治療方法が異なる場合がある。

【異病同治】  ⇒  異なるように見える病気や症状でも、治療法は同じ場合がある。

 

  以上のように、病気になった場合は、まずは『標』でもある西洋医学・現代医学の病院での検査・診察を行うことで重篤な病気のリスクをを回避し、その後は患者様のご納得する『標』または『本』の治療法の選択する方法もあります

 また、『はり治療』、『お灸治療』には症状に対して即効性の治療方法もあれば、時間は掛かりますが継続的な治療で徐々に体質が改善され、症状が緩和する治療方法もあります。

 

 上記のような考えが、より症状の改善にお役に立つきっかけになれば、幸いと思います。

乾燥肌による痛み・かゆみの症状の原因

 治療にあたることで、『皮膚が薄くなって痛い』とか『かゆみを抑えたい』ということを耳にします。

 

 皮膚の構造は、外気に直接触れる側から、

【表皮(角層⇒顆粒層⇒有棘層⇒基底層)】

⇒【真皮(乳頭層⇒乳頭下層⇒網状層)】※汗腺・脂腺・毛根など分布

⇒【皮下組織】※皮下脂肪など分布

⇒【筋層】※筋肉など分布

の順で構成されています。

 

 皮膚は、外部から身体守る『バリア』の役目を果たしています。

 しかし、皮膚が乾燥すると、この『バリア』を失うことで、身体の防衛機能が低下していきます。

 

 『痛み』や『かゆみ』を感じる受容体は、表皮の基底層の付近に分布して、皮膚の乾燥の影響を受けるのは、表皮の部分になります。

 

 従って、皮膚が乾燥することで、『痛み』や『かゆみ』を感じる基底層がより外気に触れる側に近づき、より外部からの刺激に対して敏感になる状況を作り出します。

 

 この『痛み』や『かゆみ』を軽減する方法として、保湿を小まめに行なうことが、改善方法の一つと言えます。

 

 東洋医学の考えでは、アトピー性皮膚炎に関しては、『身体に溜まっている熱』を逃がすために、皮膚を掻く行動をすると考えます。

 体表に熱感を感じるアトピー性皮膚炎の症状の方は、身体の熱を逃がす治療を行なうと、症状が軽減されます。 

 鍼灸治療では、体表から熱を逃がす『接触鍼』が効果があります。

 また、生活習慣の改善指導として、甘いもの、濃い味のもの、辛いものなど身体に熱を溜め込む食品を控えることがさらに症状の軽減につながります。