今年は、大変な猛暑になりました。
この時期になると、熱中症対策が巷(ちまた)では、よく耳にすることになります。
そして、熱中症予防には、冷房は欠かせません。
多くの冷え性の方は、年がら年中、夏はエアコンの冷気、冬は冷たい外気による影響を受け、外部の環境に注意を払っています。
そして、寒さを強く感じる傾向にあります。
一方、身体が非常に熱く感じているにも関わらず、身体が冷えている方がいらっしゃいます。
汗を多くかくことで、身体の皮膚や筋肉などの外部が非常に冷えて、身体の表面の代謝が低下し、更にこの状態が長期化することで、痛みや痺れなどを誘発してしまうのです。
このように、身体の表面は『冷えている』ことに気付かれていない方は、下記の点に注意してみて下さい。
①暑くなってから、身体の筋肉や関節などの痛みなど不快感が発症しているか?
②身近な方に、身体の体表の『温かさ』または『冷たさ』を確認してもらう。
③自分自身で体表の寒熱を確認する場合は、軽く温めたタオルを皮膚にあてて、温かく感じた所は『冷え』。
④汗かきである。
東洋医学では、病気の原因を『病因』と呼び、大きく下記にように、分類します。
◆内因⇒過度の感情(喜・思・怒・恐など)
◆外因⇒過度の外部の気候条件(暑・寒・湿・燥など)
◆不内外因⇒上記以外(飲食・労働・外傷・運動など)
今回の冷えによる痛みなどの不快感は、『外因』の『寒(エアコンの冷気)』と『湿(汗)』が合わさると、症状が増悪します。
また、冷気は床の低い位置に溜り、より身体の下部を冷やします。
そして、運動性の低い室内で、かつ冷房した環境での下肢・下腿を表に出すファッションスタイルは、下腹部の異常や内臓機能の低下などの症状を、更に誘発させます。
よって、各々の患者様の身体の状態及び生活環境が異なっていますので、適切なアドバイスを取り入れて、上記が原因と考えられる『病因』を改善することで、症状を軽減させる必要があります。
今回、①~④に該当する場合は、身体の表面を出来る限り『冷やさない予防』が大切です。
しかし、自分自身で改善できなく、不快な症状が続くのであれば、ご自身に合った最寄りの治療できる機関のご利用をお勧め致します。