≪ 東洋医学とは・・・≫
『陰陽・五行論』などの思想を元に、『四診』を用いた診断により、『鍼灸』・『按摩(あんま)』・『漢方薬』による数千年に及ぶ臨床データの積み重ねの医術です。
《 四診とは 》
【望診】 ⇒ 視覚を通じて診察する方法
【聞診】 ⇒ 聴覚・嗅覚を通じて診察する方法
【問診】 ⇒ 問いかけを通じて診察する方法
【切診】 ⇒ 触覚を通じて診察する方法
《 病因とは 》 ⇒ 『病気の原因』であり、東洋医学では、下記の3つ要素が病の元と考えられています。
【内因】 ⇒ <七情(内傷)>過度の感情
【外因】 ⇒ <六淫(外感)>自然界の気候の変化
【不内外因】 ⇒ 飲食(量の過不足・質の偏り)・労倦(労働・休養・房事)・外傷・瘀血・痰濁
『急なれば即ちその標を治し、緩なれば即ちその本を治す』という言葉が、東洋医学ではあります。
【意味】 「標」は病気の表面的な事 ⇒ 病状・症候
「本」は病気の本質 ⇒ 原因・病因
症状のはげしい患者が苦痛に耐えられないとか、生命に関わる重篤な時などは、その症状『標』を優先的に治療し、症状はあっても日常生活に困ることがなく、急がなくても生命に別状がない時は、『本』を治療しなさいということです。
≪標治の場合は、『標』の治療が終わっても、『本』の問題は残っているのですから、その後本治をしなければ、また再発することになります。≫
⇒ 従って、【慢性的な病気を治す場合、『病を治すには必ず「本」を求む』という考え方が大変重要になります。】
《 東洋医学の治療方法として・・・ 》
【同病異治】 ⇒ 同じような病気や症状でも治療方法が異なる場合がある。
【異病同治】 ⇒ 異なるように見える病気や症状でも、治療法は同じ場合がある。
以上のように、病気になった場合は、まずは『標』でもある西洋医学・現代医学の病院での検査・診察を行うことで重篤な病気のリスクをを回避し、その後は患者様のご納得する『標』または『本』の治療法の選択する方法もあります。
また、『はり治療』、『お灸治療』には症状に対して即効性の治療方法もあれば、時間は掛かりますが継続的な治療で徐々に体質が改善され、症状が緩和する治療方法もあります。
上記のような考えが、より症状の改善にお役に立つきっかけになれば、幸いと思います。