現代医学では、『冷え症』とは、ストレス(仕事、ダイエット、エアコン、生理痛など)により、自律神経のバランスが乱れ、交感神経の過剰興奮の持続的状態を伴う症状をいいます。
また、現代医学の視点では、体温調整はホメオスタシスの作用により、免疫系・ホルモン系・自律神経系の3つ要素の調和により機能しています。
実際には、皮膚などの冷たさを感じるセンサー(受容器)が働き、身体の下記のシステムが機能し、体温を上昇させます。
◇ 交感神経の作用により、皮膚の血管を収縮させ、熱を逃がさないようにします。
◇ 交感神経の作用により、副腎髄質に働きかけ、アドレナリン(ホルモン)を増やし、熱を産生させます。
◇ 視床下部からの命令により、甲状腺ホルモンを増加させ、熱産生を生じさせます。
◇ 体性神経の指令により、骨格筋を動かし、身体の震えを起こし、熱を産生させます。
従いまして、『冷え症』の原因は、上記のような『骨格筋』・『血管』・『自律神経』・『ホルモン』などの影響となります。
ゆえに、現代医学の治療手段は、上記の点から、下記の対症療法となります。
①運動不足を解消し、筋肉量を増やします。
②熱を逃がさないように、服装や生活環境の改善を行ないます。
③食生活の改善により、血管の老化、血流改善を行ないます。
④薬物療法により、熱産生を促します。