病院(現代医学)治療の視点からみた鍼灸治療効果の信憑性は?

  病院の治療は、内科的治療の場合は、一般にお薬による治療です。

 お薬は、膨大な資金と労力を使って、下記の長い期間を経て誕生します。

    ◇ 基礎研究 ⇒ 非臨床試験(動物実験など) ⇒ 臨床試験 ⇒ 承認

 

 従いまして、病院で処方されるお薬は、ある一定の基準を満たしていれば、科学的に効果が得られることが出きます。但し、副作用も伴います。

 

ところで、プラセボ効果とういう言葉があります。効果のない成分が入っていない薬によってもたらせる効果です。

 鍼灸治療の経験がない方、あるいは身近に治療の結果を目にしたことがない方々には、鍼(はり)やお灸による治療は、医学的、あるいは科学的視点から見ると、プラセボ効果や宗教的な心理効果と同じように見えるのかも知れません。

 

 話は変わりますが、今日では、『笑い』は、下記の点から免疫力を高める効果があることが、医学的にも証明されつつあります。一昔の医学の常識では、考えられないことの一つです。

 

   生理的効果 ⇒ ①血液成分のNK細胞の増加により防御機能の上昇(免疫力アップ)

           ②糖尿病患者に対して、血糖値の減少

           ③自律神経の副交感神経が優位

 

   医学的証明 ⇒ ①笑うことで表情筋群が働き、ストレス解消

           ②血圧低下(正常化)

           ③心臓の機能向上

           ④血液中酸素の増加 

                ※循環器疾患の治療に効果

 しかし、『笑う』ことは身体に良いが、ではどのような疾患で、どのくらいの『笑い』で、どのくらいの効果が得られるといことに関しては、今の現代医学では、まだ証明には至っていない状況です。

 東洋医学は、『鍼(はり)をしたから良くなった』、『お灸をしたから改善した』、『このような食べ物を摂ると元気になった』という治療データーなど、数千年の臨床の積み重ねで出来た学問になります。従いまして、東洋医学は、医学的あるいは科学的証明の出来、不出来で判断する現代医学(西洋医学)とは、治療方針や考え方が異なっています。

 

 一昔では、迷信や言い伝えなどは、ちまたではよく聞くことが出来ました。しかし、現代では、客観的に現されたこと、あるいは目に見えるものなどが、日常では受け入れられます。

 『治癒力』もその一つで、現代医学(病院)では、調整力、回復力、免疫力に置き換えられて、今日では一般に使われるようになっています。

 科学的に解明されていないことと、科学的根拠がないのとは、全く違います。

 『鍼(はり)』や『お灸』の治療を行なうと、副交感神経が優位になり、また血管の拡張を促し血行を良くする働きがあります。しかし、一方では、いまだ一般の方々には、鍼灸治療の治療効果の認知度が低く、現代医学に関わる医療人、病院関係者、あるいは、病院治療(現代医学)以外に治療を受けたことがない方々には、鍼灸治療は、まだまだ受け入れられていないのが実情です。

 尚、当院で治療されている方々には、なぜ『鍼(はり)』や『お灸』が身体の体調改善に効果があるのか、詳しく解りやすく、ご説明しております。

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