東洋医学では、
『標(ヒョウ)』とは、病気の表面的な症状
『本(ホン)』とは、病気の本質(原因)
といい、治療方針に関わってきます。
当治療院では、
初診時 ⇒ 病状についての『原因』と『予防方法』
2回目 ⇒ 初診時の問診でお聴きした事についての東洋医学的診断の結果
のご説明を、施術前に行なっています。
患者さまの身体の状態は、皆異なっていますので、病気についてのご説明や施術時間は、当然ながら異なってきます。
慢性の病気(冷え性や内科的疾患など)の患者さまの場合は、『標』の治療(肩こりや痛みなどの治療)のみを中心とした患者さまよりも、病気に対するご説明や施術時間が長くなります。
長くなる理由は、『本』の治療(本治)は、多くは日常の生活から発生している慢性的疾患のため、次回の鍼灸治療までご自宅でご自身の病気の予防を行って頂くことで、病気の抑制・症状の軽減・治療回数の減少を目的にご説明を行なっています。
慢性疾患(冷え性や消化器官疾患など)の『本』の改善には、まずはご自身の身体の状態を知ることが大変重要になります。
『標』の症状【肩こりなど】は、比較的短期間(1~数回)で解消しますが、『本』の症状(冷え性など慢性的疾患)の場合は、定期的な治療回数が伴ってきます。
より病気の改善を高めるには、患者さまが病気についてご理解して頂くことが大切と考えております。
実際に、ご自身の身体の状態を理解していただいて、ご自宅で予防や生活改善を行なっている患者さまの症状は、鍼灸治療と併用することで、改善度が高まります。
また、『灸あたり』などの鍼灸治療後の倦怠感やめまいなどの予防に、後揉法という軽いマッサージを、時間にゆとりがある患者さまに行なっています。
通常の強い力で行なう血行改善を目的としたマッサージと違い、『鍼(ハリ)』や『お灸』の効果で血行が改善されますので、当治療院の後揉法は、軽く血流を促す程度で行なっています。
ちなみに、背部(背中)の『お灸』は、『本』の慢性疾患の改善には、大変よい治療手段になります。