確実に!|治療効果を高めるには・・・(治療方針)

患者様の身体の状態は、同じ疾患や症状でも、生活習慣が異なっているため、まったく同じ状態ではありません。

また、症状の度合いの強弱で、治療時間も異なってきます。

最も治療効果に影響を与えることは、患者様自身で身体を治す力である『自己治癒力の高さ』です。

特に、鍼(はり)治療、お灸治療、マッサージについては、現代医学の病院の治療とは異なり、患者様自身で身体を治そうとする治癒力である『免疫力』・『ホルモン』・『自律神経』の働きが、大変重要になります。

よって、治療効果を高めるためには、施術時間を固定するのではなく、患者様の身体の状態に合わせた治療時間が鍵になります。

また、施術時間を決めて行っている治療院の中には、『治療効果』よりも『収益性』を重視している所もありますが、患者様に十分な治療を提供し、治療院を存続するためには、ある程度の収益力が不可欠になります。

患者様に合った治療院をお探しする時は、前々回のブログ『治療院選びのポイント|治療費(費用対効果)』をご参考ください。

 

 

ところで、現代での人々の病気に対する考えは、『痛み・痺(しび)れ・不快感』などの症状が強くなってから、病院などでの治療を始めるというスタイルが主流です。

江戸時代中期には、『貝原益軒』によって、健康について書かれた『養生訓』があります。

この文献には、現代でも健康維持のために活用できる内容が記載されており、『鍼(はり)』や『お灸』についても記載されてます。

現代よりも医療技術が発達していなかったので、病気予防を行うことが、健康な生活を送るためには重要だったと考えられます。

 

私自身、患者様には、『自分自身の身体に気配りを!』という考えを持っていただくと、より健康な生活が送れると感じます。

現代医学での治療は、どちらかといえば治療を受ける側が『受け身(受動的)』な状態なので、これを正しい情報(予防)を基に、『自主的・積極的(能動的)』な健康の生活スタイルに変えることで生活の質QOL(Quality of Life)が更に高まります

しかし、誤った考えや情報は、逆に生活の質が低下し、病気を誘発、あるいは重篤な症状への悪化に変化する場合もあります

 

治療する側(施術者)と治療される側(患者)の接する時間は短く、かつプライベートな関係がないため、日々、健康へのアドバイスができないので、患者様自身の健康に向けての積極的な行動力(自己管理)が大変重要です。

また、過去に繰り返し治療に来られた(何度も東洋医学や病気などのご説明を受けられた)方で、この先(将来)、予防の必要があり、また病気を我慢する、周囲の状況でストレスを受けやすい、我慢強いなどの性格の方』には、『健康増進を目的』にご連絡する場合があります。

上記の『病気を我慢する・我慢強い』という性格の方は、物事を続けるという点については、大変すばらしいものですが、病気に対する予防の観点からは、マイナスの要素になります。

しかし、相手に伝える有益な情報でも、伝えるタイミングや行動がうまくかみ合わなければ、相手には不快に感じさせ、押しつけがましくなり、結果的には、受け入れてもらえないことになります。

 

身体から異常『痛みや痺(しび)れなど』の症状が出ているということは、『身体に緊急事態があるから注意しなさい!』という信号です。

この危険信号を、『病気を我慢する・我慢強い』方の場合は、『病気の改善に対する先延ばし』ということとなり、病気を重くし、また症状の再発を繰り返す傾向があります。

これを無くす、あるいは抑制するためには、『自己管理』か『身近な方に指摘(注意)してもらう』環境が必要になります。

 

貝原益軒著の『養生訓』に 、『薬と鍼灸はなるべく使わない』という内容の記述があります。

これは、適度な運動(労働)、歩行、寝すぎない、座り過ぎないなど規則正しい生活を送ることで、健康が維持でき、薬も鍼灸も必要がなくなることを述べてます。

古人の時代とは異なり、現代では、仕事や人間関係でのストレスがより強まっていますので、『病気が悪くなってから受診』ではなく、『健康を維持するため受診』というスタイルをとることで、生活の質を落とさず、苦痛、痛み、不快感などが軽減し、より良い生活ができると考えます。 

当院では、患者様が『ご自身の身体を治したい!健康を維持したい!』というご希望には、今後とも、積極的に誠実に対応いたします。

 

 

 

 

 

 

治療院選びのポイント|症状の原因(発生部位・組織)の特定|治療方法の選択

病気や症状を改善したい場合、まず行うことは、発生原因である部位や組織を特定するこで、最もご本人に合った治療院を選ぶことが出来ます。

しかし、治療院を選ぶ前に、重篤(じゅうとく)な症状や緊急性の高い病気への対応を考えて、『初めに身体に異変を感じたら適切な病院での検査を優先!』することが望ましいです。

病院の適切な検査を行うことで、客観的な原因が判明でき、もし病院の検査で、原因や治療方法が判明しなくても、病気の原因や治療方法を除外するという手段で、病気を絞り込むことが出来ます

そして、次の治療への希望につながり、下記の点に注目すると、より症状の改善が見込める治療院を選ぶことが出来ます。

 

ポイント① 手術や薬物治療を行うか、行わないか。

〇手術や薬物治療なら ⇒ 病院(医師による治療)

〇薬物療法でないなら ⇒ 代替医療(マッサージ・鍼(はり)・お灸・整体・食事療法など)

 

ポイント②病気や症状の原因は、どこ?(臓器?・組織?など)

〇臓器(肝臓・腎臓など)や組織の損傷・機能障害への直接的治療(薬物・手術など) ⇒ 病院

〇臓器への間接的治療(自律神経へのアプローチ) ⇒ 食事療法、免疫治癒力向上(鍼、お灸、マッサージ)

〇組織(皮膚や筋肉)への直接的治療(血行促進) ⇒ 鍼、お灸

〇組織(皮膚や筋肉)への間接的治療(血行促進) ⇒ 鍼、お灸、マッサージ

 

ポイント③病院の治療(現代医学)で症状が改善しない、治療方法が確立していない場合。

医療機関(病院・薬局など)選択の場合 ⇒ 漢方薬に精通している医師あるいは薬剤師

【注意】 単に病院で漢方薬を処方している病院は、ここでの『治療院選び』としては除外します。

理由は、現代医学と東洋医学の根本的診断方法が異なるからです

東洋医学に精通している医師・薬剤師かを判断する方法は、東洋医学の診断方法である『弁証』や『傷寒論』などに基づいて、東洋医学的診断ができるかどうかで、判断できます。

詳しくは、最寄りの鍼灸治療院にお聞きすると良いです。

 

体質改善を目的 ⇒ 食事療法、運動療法、はり、お灸、マッサージ

自己治癒力(自律神経・免疫・ホルモン調整)向上を目的 ⇒ 鍼、お灸・自律神経へアプローチする心地よいマッサージ

【鍼灸治療のメリット】病院の治療(現代医学)との併用が可能な点です。

【鍼灸治療のデメリット】混合医療や病名の制限により、保険適用に制約があり、治療費が実費になる可能性が高いです。

 

筋肉と皮膚の間の組織(真皮・皮下組織)の改善 ⇒ 食事療法、鍼、お灸、リンパマッサージ(ソフトなマッサージ)

関節 ⇒ 鍼、お灸、筋肉や関節の動きを考慮したマッサージ

 

ポイント④健康増進、美容を目的

〇食事療法、運動療法、鍼、お灸、(心地よい・ソフトな)マッサージ

 

ポイント⑤組織(筋肉・皮膚など)の改善・働きの向上を目的(病院以外での改善方法)

身体の表面の構造において、皮膚の表面から深部は、下記の通りで働きが異なっていますので、その組織に対しての施術方法も、当然ながら異なってきます。

●表皮(角質など)※肌荒れ』の原因箇所

●真皮(コラーゲン・リンパ管など)※むくみ・しわ』の原因箇所

●皮下組織(皮下脂肪など)※『太り』の原因箇所

●筋層(筋肉)※『筋肉痛・凝り』などの原因箇所

 

筋肉痛 ⇒ 鍼、お灸、(筋肉の緊張の改善及び血行促進を目的とした)マッサージ、運動療法

むくみ ⇒ 鍼、お灸、(ソフト)マッサージ※強いマッサージはリンパ系の構造より不適当、運動療法

しわ・肌荒れ ⇒ 鍼、お灸、食事療法、運動療法

 

尚、鍼やお灸が身体に与える作用は、下記の主な作用があります。

血管を拡張することによる『血行促進』

筋肉の『弛緩』

自律神経の調整による『免疫力を含む自然治癒力の促進』  など

 

ポイント⑥専門知識がある方に質問する。

自分の症状の改善や目的に合った施術、あるいは相性のよい施術者を探すには、実際に体験することも必要です。

≪治療・施術の治療院またはお店の種類≫

【国家資格を有する施設または治療院】

病院・薬局・漢方薬局・鍼灸治療院・鍼灸整骨院(接骨院)・整骨院(接骨院)・あんま(按摩)マッサージ(※保険適用)

【民間資格または資格なし】

整体・カイロプラクティック・足つぼ・カッピング・矯正・足裏リフレ(リフレクソロジー)・オステオパシー・オイルマッサージ・リンパマッサージ・もみほぐし・指圧・タイ古式マッサージ・ロミロミ・酸素カプセル など