お灸やハリ(鍼)は、今の私自身(患者)に効くの??/治療適応の判断

『お灸(きゅう)』や『ハリ(鍼)』は、現代医学のような病院の治療から見ると、『こんなモノで効くの?』あるいは『こんなモノで効くわけない!』と思われています。

 

実際、患者さんご自身で、体験して頂くことが上記の回答になります。

 

では、どのような病名や症状に効果があるのかというと、現代医学で分類すると

◇内科

◇外科

◇整形外科

◇その他

になり、病気全般に効果があります。

ただし、『お灸』や『ハリ(鍼)』の特性が、反映される症状や疾患にしか、著明な改善が見られません。

 

 

では、お灸や鍼の特性を以下に明記します。

 

お灸

・ヨモギから生成された物➡もぐさ(艾)

・艾の燃焼を利用し、皮膚からの熱により、感覚神経(熱覚)を伝導し、身体に刺激を与え、身体への変化を促す

・皮膚に接触しないお灸➡間接灸(温熱灸)心地よい感覚のお灸

・皮膚に接触するお灸➡直接灸

お灸による局所的な強い熱さの痛みは、鍼と同じ感覚神経を伝導するため、鍼と同じ効果を出せることが出来る

≪『お灸』の働きと似ている日常生活からの一例≫

火傷(やけど)

⇒皮膚からの熱感覚により、感覚神経を伝導し、自律神経系に働きかけ身体の改善を促す

⇒皮膚などの組織損傷により、血液の免疫系を作動し、身体の組織の改善を促す

 

◆ハリ(鍼)

・髪の毛より細い~縫い針程度の太さのステンレス製が主流

・感染防止目的に、ディスポーザブル(使い捨て)が一般的に使用

・皮膚からの鍼の痛みにより、感覚神経(痛覚)を伝導し、身体に刺激を与え、身体への変化を促す

≪『鍼』の働きと似ている日常生活からの一例≫

打ち身

⇒身体を打ち付けた痛みにより、感覚神経(痛覚)を伝導し、自律神経系に働きかけ身体の改善を促す

⇒皮膚などの組織損傷により、血液の免疫系を作動し、身体の組織の改善を促す

 

つまり、上記の日常生活からの各々の一例からも分かるように、『お灸』あるいは『を使用することで、身体の『自律神経や運動神経などの神経系』、自律神経に関わる『内分泌(ホルモン)系』及び血液などの『免疫系』に刺激を与え、意図的に身体の改善を促すことが出来ます。

 

しかし、上記のようなメリットもありますが、デメリットもあります

 

意図的に身体に変化を与え、身体の修復を行わせるので、身体への負担が掛かって、身体のだるさやめまいなどの身体の不調を出すことがあります。

風邪などで高熱を出した後、身体を修復するために、身体のエネルギーが普段の生活よりも消費され、不快な症状が出ることと同じ状態と考えて頂くとよいと思います。

そして、症状の重さ、患っている期間、患者自身の体質の違い、患者自身による生活環境の違いなどが、大きく関わってきます。

しかし、このような施術後の身体への負担は、症状の強さの減少、または早期の治療や治療回数で、軽減できます。

 

以上のことから、『お灸』・『鍼』は、身体の『免疫系』・『神経系』・『ホルモン系』に関わる病名や症状の改善の手段になります。

 

『お灸』や『鍼』をご利用することで、皆様の現在の身体のケアの手段の選択の一つとしてお役に立てるかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

治療のタイミング(現代医学と東洋医学の違い)

病院で処方される薬、または治療は、基本的には、病気の原因が判明した病名、または症状に対する対症療法なので、身体がある一定の症状にならないと判断できない点があげられます。

このことが、世間一般に、患者さんが、治療を開始する時期は、病気を患ってから、通院することが通例となり、後手に回る状況を作っています。

 

また、『病気になっている』という考えは、現代医学と東洋医学では異なっています。

現代医学では、上記のように、身体に受けるある一定の状態(異変)のなった時点を指します。

一方、東洋医学では、肉体的、あるいは精神的に健康な状態』から、症状が出始めた時点から以降を指します。

いわゆる、現代医学での『未病』も、東洋医学では、病気であると考えます。

 

従って、一般的に、

現代医学は『対症療法』

であることに対し、

東洋医学は『対症療法』及び『予防療法』など

の特徴を持っています。

 

鍼灸治療は、基本的には、『病院では病気と判断できない』状態でも、苦痛や不快感が強くなる前に、早めの受診をすることで、患者さんの身体を『健康な状態に導く』ことが出来、早い回復につながります。

 

東洋医学では、病気の原因とする病因(内因・外因・不内外因)の条件により、結果的に病気や症状を発生させると考えます。

 

当治療院では、身体の症状が重くなってから治療開始する(病院への通院)前の状態でも、早めの治療により、より身体への不快感が出ない下記のような目的で、受診の予約を採用しています。

早めの治療開始により、早期の回復(不快な症状を回避するという予防)

②次回の予約を入れることで、患者様が日常生活で受ける負担の度合い(身体を維持できる期間)の把握

➡次回の予約日まで『我慢ができると予測される見込み』期間の認識

確実な治療日時の確保

➡予測される身体の負担の限界への解消

当日ご予約受付不可(すでに予約済み)に対する回避

 

患者様ご自身で、身体の回復が見込めない方は、苦痛の増悪、あるいは生活の支障

をきたす前に、最寄りの治療院等を受診して頂くことをお勧め致します。

 

 

 

 

 

 

身体に変調が起きたら、まず『すべきこと!』は・・・

誰もが、必ず体調不良を一時的に訴える、あるいは継続的に発症する時期が出てきます。

この様な時は、まずは、『最寄りも医療機関の病院』で診察および検査をして頂くことが重要になります。

 

目的は、現在の症状が、下記に点に該当するかという点です。

①緊急性を要するか?

②重篤であるか?

上記に該当すれば、更に病院での検査、診察、治療が必要になります。

 

但し、上記の②に該当しても、

③重篤な症状であっても、緊急性を要しない場合

は、治療や病院の選択を適正に判断するために、充分な調査、検討を行う必要があります。

 

 

上記の①~③に該当しなければ、ご自身に合った改善方法を、下記の施設の中から、検討して頂くと良いでしょう。

 

(A)病院での治療a  ⇒ 現代医学(西洋医学)

 

(B)   〃  b   ⇒ 東洋医学(東洋医学/漢方)

 

(C)病院以外で、国家資格を有する施設

(東洋医学など ⇒ ××鍼灸院・××鍼灸整骨院・××整骨院・××接骨院など)

※国家資格は、法律に基づいて規制されていますので、看板名で判断できます。

※但し、整骨院、接骨院などでは、国家資格を持っていない施術者もいらっしゃいますので、要確認

 

(D)病院以外で、国家資格を有しない施設

(整体・カイロプラクティック・足つぼマッサージなど)

 

東洋医学の理解度が上がれば、健康になれる!

現在、巷では、大半の患者さんや医療関係者は、病気になると、まずは現代医学を中心とした治療を望み、または治療を開始します。

この背景には、東洋医学への認知度が低いことが原因と思われます。

当治療院では、病気になった場合は、まずは、重篤あるいは緊急性の高い病気の発見を目的に、客観的な判断が出来る最先端の現代医学の検査を行い、そして、検査後は、患者様のご意向に沿った治療を選択することをお勧めしております。

但し、漢方や鍼灸の治療においては、世間一般に、東洋医学への認知度が低いため、『現代医学(病院での治療)では中々改善しなかったから、東洋医学を選択した』というケースが少なくありません。

東洋医学の認知度が高まると、予防や美容の観点から、より健康になり、あるいは身体の改善も高まります。

『東洋医学を認知すること』とは、現代医学(病院の治療)と東洋医学(漢方、鍼灸、あんまマッサージ)において、それぞれの治療効果の特徴である『症状に対する得意、不得意、あるいは効き目が早い、遅いの判断』を持つことになります。

 

また、すべての疾患に適用するとは限りませんが、東洋医学は、現代医学と併用して治療することが出来ます。

特に、慢性化する疾患の場合は、東洋医学と併用して治療することで、治療効果を高めることもあります。

 

東洋医学が現在、一般の方々や医療関係者に受け入れにくい理由の一つには、実体を前提に物事を考える現代医学とは異なり、抽象的、あるいは思想的な考えなどを、治療手段として取り入れている点にあります。

例をあげると、『気』というものがあります。

東洋医学では、『気』は大変重要な役割を示すものです。

しかし、現代医学では、『気』は実態がない為、おそらく大半の医療関係者は、『気』の存在を認めないと思います。

あるいは、胡散(うさん)臭いな学問、治療などと考えている人も少なくないでしょう。

そして、このような実体のないものが、東洋医学を学ぶ上で、数多くあります。

 

当治療院では、特に医学的知識がない一般の方々にも、時には現代医学を交えて、東洋医学をご理解して頂くように、ホームページに掲載しております。

 

特に東洋医学では、陰陽学説、臓腑学説(五臓六腑)、気血津液、寒熱、弁証などが、治療手段には重要視されます。

 

『気』の効果においては、約2~3年前の当治療院の過去のブログ

◇冷え性の改善の道(東洋医学編)2014.12.28

◇『気』とは?2015.2.1

◇老廃物とミトコンドリア2015.5.9

にて、東洋医学と現代医学の病理学の視点から、細胞内のミトコンドリアの働きを使って、ご説明しております。

 

また、東洋医学には、『五臓六腑』

五臓/肝・心・脾・肺・腎

六腑/胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦

というものがあります。

上記のものは、現代医学の臓器をその物を表すのではなく、働きを示しています。

東洋医学では、『五臓六腑』の働きのバランスの安定が、健康な状態であると考えます。

詳しく述べると、循環器系(肝)、心臓・脳(心)、ホルモン・消化器系(脾)、呼吸器系(肺)、泌尿器系・生殖器系(腎)、消化器系(六腑)の働きが、安定していることが健康と考えます。

尚、上記の『五臓六腑』について紛らわしいことになった理由は、過去のブログ『加齢と美容と老化に対する東洋医学的アンチエイジング(2015.9.27)』をご覧ください。

 

ところで、現代医学の『肺』は、臓器そのものを表していますが、東洋医学での『肺』は、現代医学の呼吸器系の働きなどを示します。

つまり、『脾(消化器系)』で吸収した栄養分(後天の精)を『腎(先天の精)』へ補充し、その栄養素を『肺(呼吸器系)』によって、全身に栄養素(※現代では酸素などを示す)を送り出し、身体の健康を維持すると考えます。

従って、『肺』の働きが高まると、健康増進が望めます。

臓器そのものの働きだけでなく、身体全体を意識した総合的な見方になります。

 

 

最近のテレビ番組『美と若さの新常識 カラダのヒミツ 「酸素パワーを使って、呼吸ビューティー」』では、ミトコンドリアや呼吸の働きを高めることで、身体の内面から健康な状態になることが、現代医学の研究により説明されています。

この様に、現代医学の技術や研究の発展により、上記の3つの過去のブログで『気』について掲載した東洋医学の視点からの考えを、更に評価や理解を高めることができます。

 

現代医学は、東洋医学の世間一般の方々に受け入れがたい事を、受け入れやすくするツールと考えます。

 

東洋医学の治療では、五臓六腑のように、身体の各機能が、身体全体への影響を考慮し、また総合的にどのように機能するかを考えます。

今までの現代医学の治療は、臓器、組織そのものだけを意識されていましたが、近年は、身体全体への影響も考慮する傾向にあります。

 

現在のネット社会での大量の情報の中、これからの治療方法を、患者さん自身が見極める能力を高めることで、より健康を保つことが出来るでしょう。

 

 

確実に!|治療効果を高めるには・・・(治療方針)

患者様の身体の状態は、同じ疾患や症状でも、生活習慣が異なっているため、まったく同じ状態ではありません。

また、症状の度合いの強弱で、治療時間も異なってきます。

最も治療効果に影響を与えることは、患者様自身で身体を治す力である『自己治癒力の高さ』です。

特に、鍼(はり)治療、お灸治療、マッサージについては、現代医学の病院の治療とは異なり、患者様自身で身体を治そうとする治癒力である『免疫力』・『ホルモン』・『自律神経』の働きが、大変重要になります。

よって、治療効果を高めるためには、施術時間を固定するのではなく、患者様の身体の状態に合わせた治療時間が鍵になります。

また、施術時間を決めて行っている治療院の中には、『治療効果』よりも『収益性』を重視している所もありますが、患者様に十分な治療を提供し、治療院を存続するためには、ある程度の収益力が不可欠になります。

患者様に合った治療院をお探しする時は、前々回のブログ『治療院選びのポイント|治療費(費用対効果)』をご参考ください。

 

 

ところで、現代での人々の病気に対する考えは、『痛み・痺(しび)れ・不快感』などの症状が強くなってから、病院などでの治療を始めるというスタイルが主流です。

江戸時代中期には、『貝原益軒』によって、健康について書かれた『養生訓』があります。

この文献には、現代でも健康維持のために活用できる内容が記載されており、『鍼(はり)』や『お灸』についても記載されてます。

現代よりも医療技術が発達していなかったので、病気予防を行うことが、健康な生活を送るためには重要だったと考えられます。

 

私自身、患者様には、『自分自身の身体に気配りを!』という考えを持っていただくと、より健康な生活が送れると感じます。

現代医学での治療は、どちらかといえば治療を受ける側が『受け身(受動的)』な状態なので、これを正しい情報(予防)を基に、『自主的・積極的(能動的)』な健康の生活スタイルに変えることで生活の質QOL(Quality of Life)が更に高まります

しかし、誤った考えや情報は、逆に生活の質が低下し、病気を誘発、あるいは重篤な症状への悪化に変化する場合もあります

 

治療する側(施術者)と治療される側(患者)の接する時間は短く、かつプライベートな関係がないため、日々、健康へのアドバイスができないので、患者様自身の健康に向けての積極的な行動力(自己管理)が大変重要です。

また、過去に繰り返し治療に来られた(何度も東洋医学や病気などのご説明を受けられた)方で、この先(将来)、予防の必要があり、また病気を我慢する、周囲の状況でストレスを受けやすい、我慢強いなどの性格の方』には、『健康増進を目的』にご連絡する場合があります。

上記の『病気を我慢する・我慢強い』という性格の方は、物事を続けるという点については、大変すばらしいものですが、病気に対する予防の観点からは、マイナスの要素になります。

しかし、相手に伝える有益な情報でも、伝えるタイミングや行動がうまくかみ合わなければ、相手には不快に感じさせ、押しつけがましくなり、結果的には、受け入れてもらえないことになります。

 

身体から異常『痛みや痺(しび)れなど』の症状が出ているということは、『身体に緊急事態があるから注意しなさい!』という信号です。

この危険信号を、『病気を我慢する・我慢強い』方の場合は、『病気の改善に対する先延ばし』ということとなり、病気を重くし、また症状の再発を繰り返す傾向があります。

これを無くす、あるいは抑制するためには、『自己管理』か『身近な方に指摘(注意)してもらう』環境が必要になります。

 

貝原益軒著の『養生訓』に 、『薬と鍼灸はなるべく使わない』という内容の記述があります。

これは、適度な運動(労働)、歩行、寝すぎない、座り過ぎないなど規則正しい生活を送ることで、健康が維持でき、薬も鍼灸も必要がなくなることを述べてます。

古人の時代とは異なり、現代では、仕事や人間関係でのストレスがより強まっていますので、『病気が悪くなってから受診』ではなく、『健康を維持するため受診』というスタイルをとることで、生活の質を落とさず、苦痛、痛み、不快感などが軽減し、より良い生活ができると考えます。 

当院では、患者様が『ご自身の身体を治したい!健康を維持したい!』というご希望には、今後とも、積極的に誠実に対応いたします。

 

 

 

 

 

 

治療院選びのポイント|症状の原因(発生部位・組織)の特定|治療方法の選択

病気や症状を改善したい場合、まず行うことは、発生原因である部位や組織を特定するこで、最もご本人に合った治療院を選ぶことが出来ます。

しかし、治療院を選ぶ前に、重篤(じゅうとく)な症状や緊急性の高い病気への対応を考えて、『初めに身体に異変を感じたら適切な病院での検査を優先!』することが望ましいです。

病院の適切な検査を行うことで、客観的な原因が判明でき、もし病院の検査で、原因や治療方法が判明しなくても、病気の原因や治療方法を除外するという手段で、病気を絞り込むことが出来ます

そして、次の治療への希望につながり、下記の点に注目すると、より症状の改善が見込める治療院を選ぶことが出来ます。

 

ポイント① 手術や薬物治療を行うか、行わないか。

〇手術や薬物治療なら ⇒ 病院(医師による治療)

〇薬物療法でないなら ⇒ 代替医療(マッサージ・鍼(はり)・お灸・整体・食事療法など)

 

ポイント②病気や症状の原因は、どこ?(臓器?・組織?など)

〇臓器(肝臓・腎臓など)や組織の損傷・機能障害への直接的治療(薬物・手術など) ⇒ 病院

〇臓器への間接的治療(自律神経へのアプローチ) ⇒ 食事療法、免疫治癒力向上(鍼、お灸、マッサージ)

〇組織(皮膚や筋肉)への直接的治療(血行促進) ⇒ 鍼、お灸

〇組織(皮膚や筋肉)への間接的治療(血行促進) ⇒ 鍼、お灸、マッサージ

 

ポイント③病院の治療(現代医学)で症状が改善しない、治療方法が確立していない場合。

医療機関(病院・薬局など)選択の場合 ⇒ 漢方薬に精通している医師あるいは薬剤師

【注意】 単に病院で漢方薬を処方している病院は、ここでの『治療院選び』としては除外します。

理由は、現代医学と東洋医学の根本的診断方法が異なるからです

東洋医学に精通している医師・薬剤師かを判断する方法は、東洋医学の診断方法である『弁証』や『傷寒論』などに基づいて、東洋医学的診断ができるかどうかで、判断できます。

詳しくは、最寄りの鍼灸治療院にお聞きすると良いです。

 

体質改善を目的 ⇒ 食事療法、運動療法、はり、お灸、マッサージ

自己治癒力(自律神経・免疫・ホルモン調整)向上を目的 ⇒ 鍼、お灸・自律神経へアプローチする心地よいマッサージ

【鍼灸治療のメリット】病院の治療(現代医学)との併用が可能な点です。

【鍼灸治療のデメリット】混合医療や病名の制限により、保険適用に制約があり、治療費が実費になる可能性が高いです。

 

筋肉と皮膚の間の組織(真皮・皮下組織)の改善 ⇒ 食事療法、鍼、お灸、リンパマッサージ(ソフトなマッサージ)

関節 ⇒ 鍼、お灸、筋肉や関節の動きを考慮したマッサージ

 

ポイント④健康増進、美容を目的

〇食事療法、運動療法、鍼、お灸、(心地よい・ソフトな)マッサージ

 

ポイント⑤組織(筋肉・皮膚など)の改善・働きの向上を目的(病院以外での改善方法)

身体の表面の構造において、皮膚の表面から深部は、下記の通りで働きが異なっていますので、その組織に対しての施術方法も、当然ながら異なってきます。

●表皮(角質など)※肌荒れ』の原因箇所

●真皮(コラーゲン・リンパ管など)※むくみ・しわ』の原因箇所

●皮下組織(皮下脂肪など)※『太り』の原因箇所

●筋層(筋肉)※『筋肉痛・凝り』などの原因箇所

 

筋肉痛 ⇒ 鍼、お灸、(筋肉の緊張の改善及び血行促進を目的とした)マッサージ、運動療法

むくみ ⇒ 鍼、お灸、(ソフト)マッサージ※強いマッサージはリンパ系の構造より不適当、運動療法

しわ・肌荒れ ⇒ 鍼、お灸、食事療法、運動療法

 

尚、鍼やお灸が身体に与える作用は、下記の主な作用があります。

血管を拡張することによる『血行促進』

筋肉の『弛緩』

自律神経の調整による『免疫力を含む自然治癒力の促進』  など

 

ポイント⑥専門知識がある方に質問する。

自分の症状の改善や目的に合った施術、あるいは相性のよい施術者を探すには、実際に体験することも必要です。

≪治療・施術の治療院またはお店の種類≫

【国家資格を有する施設または治療院】

病院・薬局・漢方薬局・鍼灸治療院・鍼灸整骨院(接骨院)・整骨院(接骨院)・あんま(按摩)マッサージ(※保険適用)

【民間資格または資格なし】

整体・カイロプラクティック・足つぼ・カッピング・矯正・足裏リフレ(リフレクソロジー)・オステオパシー・オイルマッサージ・リンパマッサージ・もみほぐし・指圧・タイ古式マッサージ・ロミロミ・酸素カプセル など

 

 

 

治療院選びのポイント|治療費(費用対効果)

医療系の国家資格で、医師以外で独立開業できる資格には、

①按摩マッサージ指圧師資格

②はり(鍼)師資格

③きゅう(灸)師資格

④柔道整復師資格

があげられます。

 

そして、国家資格を有している治療院の治療院名の文言が、法律で規制されています。

よって、次のように、治療院名に下記の文言の有無で、区別できます

『マッサージ(保険適用)』⇒①、『はり(鍼)』⇒②、『きゅう(灸)』⇒③、『整骨院または接骨院』⇒④

また、医療業界では、上記の資格を持っていない施術者を『無資格者』と区別し、整体、足つぼ、アロマテラピー、癒し系のマッサージなどの民間資格を持った方が該当します。

 

そして、『有資格者』と『無資格者』の大きな大きな違いは、下記の内容が『ある』か『ない』という点です。

◆国が認める一定の機関で特定な医療的な技術を習得し、年1回の国家資格試験の合格を要する

※国家試験の問題のレベルは、インターネットで検索すると判ります。

◆国家資格なので、それぞれの資格に対応した以下の法律に基づいて、運営しなければならない。(義務)

◎『あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師に関する法律』
◎『柔道整復師法』

つまり、事故等などの法的問題が生じなければ、法の制約がある『有資格事業者』とは違い、『無資格事業者』は自由に営業できることになります。

 

◆上記資格①~④の各々に対して、それぞれ一定の条件(症状や病名)を満たすことで、保険適用が認められる。

 

『無資格業者』には、治療院運営に直接関わる法律がありませんので、事故や被害が出なければ、無資格者は何をやっても良いという風潮となる傾向が生じ、上記以外の法律の下で運営されます。

 

ということで、『国家資格取得の有無』で、治療院を選ぶ判断情報(保険適用)の1つになります。

 

次は、『治療に対する費用対効果』です。

国民病と言われる『肩こりの症状』で、かつ『仕事などで肩に過度な負担を掛けない程度の日常生活を送った状態』という条件を前提で、作成した資料です。

金銭的面で、患者様自身が、下記のどの治療院をご利用されているか、あるいは、自分自身の生活スタイルには、どの治療院を選ぶと良いのか、ご判断にお役立てください。

【注意】≪ ≫の金額は、治療後、次の身体の不調を改善するまでに掛かる1日当たりの金額で、金額が少ない値が、治療効果が高いことになります。

つまり、次に身体を改善するために支払う治療費(1日当たりの金額×不調を訴える期間)という考え方になります。

この値は、客観的に『治療院選びに妥当な選択方法』であるかは、実際の患者様の過去の体験で、実証できると思います。

 

A治療院 (治療費)500円/治療効果0~1日/治療回数⇒週2回 ≪500円/日≫

B治療院 (治療費)500円/治療効果0~3日/治療回数⇒週2回 ≪167円/日≫

C治療院 (治療費)1,000円/治療効果0~1日/治療回数⇒週2回 ≪1,000円/日≫

D治療院 (治療費)1,000円/治療効果0~3日/治療回数⇒週2回 ≪334円/日≫

E治療院 (治療費)3,000円/治療効果1~3日/治療回数⇒週2回 ≪1,000円/日≫

F治療院 (治療費)3,000円/治療効果4~7日/治療回数⇒週1回 ≪429円/日≫

G治療院 (治療費)3,000円/治療効果8~14日/治療回数⇒月2回 ≪215円/日≫

H治療院 (治療費)3,000円/治療効果15~28日/治療回数⇒月1回 ≪108円/日≫

I治療院 (治療費)5,000円/治療効果1~3日/治療回数⇒週2回 ≪1,667円/日≫

J治療院 (治療費)5,000円/治療効果4~7日/治療回数⇒週1回 ≪715円/日≫

K治療院 (治療費)5,000円/治療効果8~14日/治療回数⇒月2回 ≪358円/日≫

L治療院 (治療費)5,000円/治療効果15~28日/治療回数⇒月1回 ≪179円/日≫

 

上記の『治療効果の日数』については、仕事や過度の身体へのストレスなどにより、患者様の身体への負担が増すことで、治療効果は低下し、それに伴い、治療効果の日数は減少し、金額は増加します。

ちなみに、上記の金額の計算方法は、下記の通りです。

(例1) B治療院で、治療後の効果が2日しか継続しない場合 (500円÷2日)=250(円/日)

(例2) G治療院で、治療後の効果が14日継続する場合 (3,000円÷14日)≒215(円/日)

※【結果】上記の(例1)と(例2)にて、同じ症状の改善で、上記のB治療院とG治療院を比較すると、G治療院の方が、患者様にとって有益性が高と予想されます。

※【応用】症状の状態が同一であれば、上記の計算方法で、複数の治療院選択の指標として、妥当な値(金額)が算出できると考えます

 

 

【上記についての補足解説】

A治療院 ⇒ 1か月に掛かる治療費4,000円(治療回数月8回)

B治療院 ⇒ 1か月に掛かる治療費4,000円(治療回数月8回)

G治療院 ⇒ 1か月に掛かる治療費6,000円(治療回数月2回)

H治療院 ⇒ 1か月に掛かる治療費3,000円(治療回数月1回)

L治療院 ⇒ 1か月に掛かる治療費5,000円(治療回数月1回)

 

上記のデータは、あくまでも、経験に基づいて、周囲の治療院の動向を考慮し、『肩こり』という条件で、算出した資料です。

上記の金額に、更に、各々の治療院の料金システムなどの付加価値(癒しのマッサージなど)で、治療院に支払う金額が増えます。

 

あるいは、治療回数が増えると、患者様が治療院に掛かる『移動時間』、『施術時間』、『待ち時間』などが増えます

 

上記の金額でもお分かりになるように、1回の治療費が安くても、金額という視点からの『費用対効果』は、必ずしも患者様にとって有益とは言えないということになります。

 

また、身体に負担の掛かるお仕事や生活を送ることで、治療回数や治療費が増えます。

治療費及び治療回数が増えないようにするためには、絶えず生活改善が必要になります。

 

『治療費』、『治療効果』、『生活スタイル』について、患者様自身のQOL(生活の質)に合った治療院のご検討にお役立てれば、幸いです。

 

 

鍼(はり)やお灸を使ってのダイエット

ちまたでは、色々なダイエットがあります。

しかし、ダイエット効果が高いモノは、大半が『つらいダイエット』がであり、『楽に痩せることが出来るダイエット』の場合は、個人差が大きく影響します。

 

以前、私は、約85㎏➡約70㎏の約15㎏の減量をして、現在も大幅なリバンドもなく、70㎏前後を維持しています。

ちなみに、太っている時は、両足を抱えて座る体操座りをすると、後ろに転がる状態でした。

 

しかし、減量できると、身体の動きが良くなり、膝の痛みなどの慢性的な症状が改善出来て、生活状態がかなり良くなることが、実感できます。

 

太る原因の要素には大きく、『病的』な原因と『病的でない』原因の2つに分れ、

①いずれか一方が原因の方

②両方を原因としている方

に分かれます。

 

 

約3年前に掲載したブログでお伝えしたように、『病的原因』には、腎臓など臓器の働きの異常によるモノや、ホルモンや自律神経の調整がうまく働かなくなったことなどがあげられます。

※詳しくは、過去のブログ『我慢をしなくていい!鍼灸ダイエット』をご参照願います。

 

鍼灸治療では、鍼(はり)やお灸により、身体の神経を通して、温度覚や痛覚などの刺激を与えることで、上記の『ホルモン』や『自律神経』の調整を行い、健康な状態に移行していくことで、ダイエットにつながります。

つまり、身体の働きが正常な状態になることで、『自然治癒力』と言われる『免疫系』・『ホルモン系』・『自律神経系』の3つの働きのバランスがとれ、その結果、身体の代謝が上がります。

リバンドをしないダイエットの秘訣で、まず行うことは、肉体的にも精神的にも健康な状態にすることであり、その状態を維持することで、『病的原因』が軽減できます。

 

そして、上記の治療と同時に、『病的でない』原因である、生活習慣(食事や睡眠など)の改善について、患者様の生活に合ったアドバイスを行うことで、無理をしないダイエットが実現できます。

 

しかし、年齢が高くなるにつれて、『新陳代謝』や『自然治癒力』などが低下して、ダイエットの効果が薄れていきますので、ダイエットを行うなら、若いうちに行った方が、より効果的です。

 

当院では、実体験を生かしたダイエット及び医学的見地から、患者様の生活に合った無理をしない『つらくないダイエット』のアドバイスができますので、太って痩せたい方、あるいはダイエットを考えている方は、

問診して、身自分自身の身体の状態を知ることで、よりダイエットの効果が上がります。

 

 

 

これからの冷房による冷え性対策(No.3) /治療法

前回のブログ『これからの冷房による冷え性対策(No.2)』では、『慢性的な冷え性』の改善・解消方法は、『(現在発症している症状)』の『冷え』と、『(症状を起こしている原因の大元)』の『自律神経(『陰陽の調整』)』を同時に、治療と生活改善が不可欠と述べました。

 

鍼灸治療では、冷房での『冷え』は、病気の原因となる外因(※1)の『寒』により、身体を温める作用(=温煦(おんく)作用)の低下を生じさせていると考えます。

 

(※1)時代の変化による変わりつつある外因

⇒本来、自然界の気候の変化(風・湿・暑・寒・燥・火)からの外感を病気の原因としますが、近年の技術の発展で作り出されたエアコンの普及で、数千年前からの情報の蓄積による東洋医学の考え方において、自然界の要素から人工的要素に外感が変化してきています。

 

 

当治療院での『冷え』に対する鍼灸治療の方法は、冷えを感じている手足などの末梢の部位および腹部・肩背部・腰部などの『標』に対する治療『標治』と、身体の深部の『陰陽の調整(現代医学に置き換えれば自律神経の調整)』とする『本』の治療『本治』を行います。

『本治』の具体的内容は、『陰の要素』である『血(≒血液)』及び『津液(身体の中に存在する体液やリンパ液などの液体)』『陽の要素』である『気』(※2)の調整になります。

(※2)『気』については、ブログ『『気』とは?』をご覧下さい。

 

また、身体を温めるためのお灸『温灸(棒灸)』を用いて心地よい暖かさを与え体温調整の治療を行います

 

鍼(はり)とお灸には、皮膚などの組織器官に一定の刺激を与えて、『自律神経』や『血管』などの働きを調整する作用があります。

 

 

尚、一般の方(お灸の未経験者の方)には、お灸はとても熱いものだと感じていらっしゃいますが、お灸には心地よいお灸もありますので、インターネットの動画にて、『温灸 棒灸 使い方』などの文言で検索してご覧なると、鍼灸治用への抵抗感が薄れて、病気に対してのご本人の治療の選択肢が広がると考えます。

 

生活改善では、外部からの『冷気』を防ぐことはもちろんのこと、病気の原因とする『病因』のうちの『不内外因』でもある『睡眠・バランスの良い食事・ストレスの解消・喫煙・飲酒など』に注意を払うことが、症状の解消・改善につながります。

 

『慢性の冷え性』は、肩こりや腰痛などに比べて、改善へ至るまでに、時間が掛かります。

『鍼(はり)』と『お灸』を用いて、定期的な治療を行うと、患者様ご自身で身体を温める作用(温煦作用)が強くなり、『冷え性に対する不快感』が、かなり改善出来ます。

ご自身の冷え性が、職場のなどの環境をよって引き起こされ、尚且つ、改善出来ない場合は、特に早期の治療および生活改善が、とても重要です。

 

これからの冷房による冷え性対策(No.2) /治療方針

一般に、冷え性の方々が行っている『冷え性予防・解消』は、靴下や手袋などで身体を覆(おお)って、身体の中の熱を逃がさない、あるいは、外部の『冷気』から身体を防ぐ方法です。

 

しかし、この方法だけでは、おそらく慢性的な『冷え性』は、解消できないでしょう。

 

東洋医学で、病気に種類には、『標(症状)』と『本(症状の原因)』の2つに分類出来ます。

(※『標』と『本』については、ブログ『東洋医学とは・・・』をご覧下さい。)

 

前回のブログ『これからの冷房による冷え性対策(No.1)』でご説明したように、冒頭の『冷え性対策』では、『慢性的な冷え性』は、解消されません。

というのは、『標(症状)』という『冷え性』は、身体の異常が生じた結果、身体の表面に現れた現象です。

 

つまり、身体の異常とは、身体の内部の『陰(冷やす作用)』と『陽(温める作用)』のバランスが崩れ、現代医学で呼ばれる『自律神経のコントロール』の制御異常です。

『慢性的に冷え性』を解消、改善するためには、前回のブログ『これからの冷房による冷え性対策(No.1)』でご説明したように、『標(冷え性)』という表面的な症状と、『本(自律神経)』によって『標(冷え性)』の症状を発症させている本質の原因を同時に治療、あるいは生活改善を行うことが不可欠になります。

ご自身で、『冷え性の改善』を行うポイントは、

身体を温める作用を強くする(運動・食事など生活改善)

身体の体温調整を行う『自律神経』を正常な状態に戻す(肉体的及び精神的ストレスの解消)

を2つ同時に行うことです。